●本研究の概要
産業用歯車装置では、低振動低騒音化の要求が高まっている。そこで、実用多段歯車装置
の振動挙動から騒音分布までを一貫して解析する手法を開発した。
本手法は、歯車、軸、軸受からなる多段歯車系の振動解析、有限要素法による歯車箱振動
解析、境界要素法による放射音解析の3段階で構成されている。
解析精度向上には、軸受剛性に異方性を設定し、軸受荷重変動の伝達率を周波数関数と
し、音波の床反射の影響を考慮することが有効という知見を得た。
本手法を歯車箱の低騒音設計に用い、質量増加量に対し騒音低減効果の高いリブ付加方
法を提案した。本手法により試作回数の低減および効果的な騒音対策を実現し、低コスト化 が可能となった。
((株)日立製作所機械研究所、東京工業大学北條春夫研究室と共同研究)
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