広島大学大学院工学研究科機械システム専攻 機械要素学研究室
研究内容










本研究室のキーワード

 歯車,はすば歯車,非円形歯車,ハイブリッド構造歯車,特殊歯形歯車,遊星歯車,かさ歯車,トラクションドライブ,歯形,特殊歯形,歯面温度分布,荷重分布,歯車の振動,歯車の騒音,歯車の損傷,歯車の磨耗,歯車の強度,歯車の効率,故障診断,高減速歯車装置,トロコイドポンプ,無給油歯車,歩行支援,ロボット


現在遂行中の研究テーマ

 ・性能に優れた新歯形歯車の開発 注目!

 ・はすば歯車の歯面温度分布,荷重分布の測定と解析(M2山口,B4林)

 ・非円形歯車の設計・開発と性能向上(M1片木,B4中島)

 ・ハイブリッド構造歯車の設計製作と振動・騒音低減(M1木村,B4西浦)

 ・特殊歯形歯車の磨耗と強度特性の解析(M1吉川,B4瀬山)

 ・高減速歯車装置の機構解析と性能向上(M1平井,B4公森)

 ・高齢者転倒防止用装着型歩行支援ロボットの開発(M1坂本,B4井上)

 ・歯車の損傷と故障診断(B4杉山)


これまでに取り組んだ研究テーマ

 ・高性能トロコイドポンプの開発

 ・無給油歯車の開発と歯面温度測定

 ・多段はすば歯車装置の振動騒音解析と歯車箱の低騒音化設計

 ・振動放射音解析技術の高精度化

 ・姿勢遷移可能な作業移動ロボットの開発


修士論文・卒業論文概要

 ・平成16年度
 ・平成15年度
 ・平成14年度
 ・平成13年度
 ・平成12年度
 ・平成11年度
 ・平成10年度



はすば歯車の歯面温度分布,荷重分布の測定と解析

 幅広の平歯車やはすば歯車では,歯のかみあいで発生する温度分布や荷重分布は歯幅方向で一定でなく,これらの状況を解明することは重要である.そして,歯の温度分布は歯の熱変形に影響を及ぼし,これはまた,歯車のかみあい状態の悪化の原因ともなる.本研究では,歯車の歯面温度,歯の熱変形の挙動の解明を目的として,熱電対により歯車の歯筋方向の温度分布を,また,歯元に貼ったひずみゲージにより歯元応力を測定し,はすば歯車の歯面温度分布,荷重分布の解析を行い,考察する.



非円形歯車の設計・開発と性能向上

 通常の歯車は円形形状を有するが,円形でない非円形の歯車は非等速の回転運動が可能で,設備機械のカムやリンク等の機構に代わる部品としての使用が検討されている.本研究では,非円形歯車の設計・製作法について研究を行うとともに,その強度や振動・騒音の性能向上について理論的・実験的研究を行ない,非円形歯車の高速での用途の拡大を目指す.



ハイブリッド構造歯車の設計製作と振動・騒音低減

 歯とリム部を,例えばSCM415材,歯車本体(ハブ部)を,例えばFC200材としたハイブリッド構造歯車は,通常の浸炭歯車とほぼ同じ強度で,しかも振動・騒音のかなりの低減が期待できる.本研究では,このようなハイブリッド構造歯車の設計・製作法について研究を行うとともに,振動・騒音の低減効果,強度性能について実験的研究を行い,ハイブリッド構造歯車の実用化を目指す.



特殊歯形歯車の磨耗と強度特性の解析

 非インボリュート歯車であるサイクロイド曲線応用の特殊歯形歯車は,当研究室で開発した独自の歯車であるが,その歯形の性質から,歯面強度が高く,またすべりが小さいことから,低摩耗・長寿命の歯車の期待も高い.本研究では,特殊歯形平歯車を製作して耐久試験を行い,低摩耗・長寿命を実証する.また,純粋なサイクロイド歯車についても製作・耐久試験を行い,その結果との比較により特殊歯形歯車の強度特性について解析を行う.(関連ページへ)



高減速歯車装置の機構解析と性能向上

 機械装置の小型・軽量化,またロボットアーム等への使用から,高減速歯車装置の採用が近年いろいろな分野で高まっている.本研究は,ある企業が開発した高減速特殊遊星歯車装置の実用化を目指して,高減速歯車装置の機構解析,かみあい解析と歯形の改善,効率や振動などの性能向上について,理論的・実験的研究を行う.



高齢者転倒防止用装着型歩行支援ロボットの開発

 高齢社会が深刻化している近年,高齢者の筋力低下による歩行時の転倒事故が多数発生し,介護者の負担が急激に増加している.高齢者の自立促進には,自ら移動(歩行)可能となることが必要である.そこで本研究では,高齢者転倒防止用の装着型歩行支援ロボットを開発し,軽量化と,装着時に違和感のない支援方法を機構的,制御的に検討する.



歯車の損傷と故障診断

 軸受の故障(異常)診断の研究は多く行われているが,プラント等の機械設備に数多く使われる歯車に対する損傷予知,故障診断の研究はほとんど行われていない.本研究では,歯車の損傷(主としてピッチングと歯元き裂)に対し,それをいかに初期段階で異常として検知できるか,診断技術の開発について研究を行う.



高性能トロコイドポンプの開発

 トロコイドロータを使用するオイルポンプは,自動車のエンジン潤滑用,自動変速機用,四輪駆動用など多くのポンプに使われている.本研究では,ポンプのトロコイド曲線の最適化などの検討を行なってポンプの吐出量,容積効率の向上,騒音レベルの低減等,高性能のトロコイドポンプの開発を目指して研究を行う.



無給油歯車の開発と歯面温度測定

 コスト低減によるメンテナンスフリーや環境問題の点から,歯車の潤滑も無潤滑あるいは一度潤滑油を供給した後,給油しなくても使用できる歯車に注目が集まっている.特に水門開閉歯車装置に無給油歯車の要望が強い.本研究では,そのような無給油歯車の開発を行なうが,具体的な方法としては,歯車歯面に焼結材を貼り,それに油を含浸させることで無給油とする歯車を考え,この歯車の設計製作方法を検討し,歯車のピッチング,スコーリングなどの耐久試験を行う.また,歯面温度の測定方法についても検討し,測定を行なって考察する.
広島大学大学院工学研究科機械システム専攻 機械要素学研究室
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平成10年度
平成10年度
多段はすば歯車装置の振動騒音解析と歯車箱の低騒音化設計
多段はすば歯車装置の振動騒音解析と歯車箱の低騒音化設計
姿勢遷移可能な作業移動ロボットの開発
姿勢遷移可能な作業移動ロボットの開発
性能に優れた新歯形歯車の開発
性能に優れた新歯形歯車の開発